日常的管理と専門的管理
三保松原を良好な状態で維持し後世に引き継ぐためには、行政・市民をはじめ松原に関わる人々が協力し、適切な管理を行うことが重要となります。
管理作業には、松葉掻きや草刈りなどの日常的に実施する必要があり専門性の高くない「日常的管理」と、密度管理やマツ材線虫病対策等、専門性や技術力が必要となる「専門的管理」に区分されますが、どちらが欠けても松原は良好に維持できません。それぞれが適切な役割を担い、継続的に行うことが必要です。
①三保松原松林管理システムの運用
三保松原のマツを効率的に管理するため、平成30年度に静岡県がマツ1本1本を管理する「三保松原松林管理システム」を開発しました。
さらに、システム内のマツのデータベースを活用し、“マツの異変を知らせる通報システム”や“マイ(舞)羽衣の松による見守るマツの設定”を可能にした「三保まつしらべ」アプリを開発し、静岡市と研究所が運用しています。
「三保まつしらべ」は、三保松原のマツを地域の皆さんと一体となって保全するためのアプリです。ご自身で見守るマツを登録し、マツ枯れや枝折れ、倒木等を発見した場合は、管理者に連絡することができます。
利用された方々のご意見を頂きながら、より使い易いアプリに改善し、利用の普及を図っていきます。
「三保まつしらべ」についてはこちら
②ボランティア支援
来訪者をはじめ保全団体や企業CSR 活動など、松原保全に参加される方々の意欲を高め、効果的な保全活動ができるよう、日程や場所の調整、器具の貸出、作業方法等の支援を行っています。
ボランティア活動のお申込み・お問い合わせはこちら
③その他
より効果的で安全な松原保全を実施するための調査研究や、草花・きのこ等の自然情報の収集・発信などを行っています。
また、市民から寄せらせたマツに関する意見等を調査検証し、対応状況を「技術情報」として情報発信しています。
さらに、マツ林保全及び再生に関する講習会等を開催し、三保松原への関心と保全意識の醸成に取組んでいます