マツ材線虫病とは
マツ材線虫病は、“世界四大樹木病害”に数えられるマツに激烈な被害をもたらす伝染病であり、マツノザイセンチュウ(病原体)とマツノマダラカミキリ(媒介者)により引き起こされます。
三保松原でも大きな被害が発生していましたが、平成25年度の世界文化遺産登録を契機に防除が徹底され、平成26年度以降は微害化しています。
三保松原では、マツ材線虫病を防除するため3つの対策を実施しています。
①伐倒駆除(感染源対策)
感染源である枯れたマツをカミキリが羽化する5 月下旬までに伐倒して運び出し、破砕処分しています。また、太さ2cm程度の枝にも幼虫が入っている可能性があるので、細い枝もきちんと処分することが重要です。
※事業主体:静岡市
実 施:研究所
②薬剤散布(媒介者対策)
媒介者であるマツノマダラカミキリを駆除するため、カミキリが羽化し始める5 月下旬と、ピークの6 月上旬の年2 回、地上から噴霧器で散布する方法と、無人航空機による方法で薬剤散布を実施しています。(令和元年度より無人ヘリからドローンに切り替え、効果検証中)
※事業主体:静岡市
監理・支援:研究所
③予防剤注入(病原体対策)
病原体であるマツノザイセンチュウの感染を予防するため、センチュウがマツに侵入し増えることを防ぐため、マツの休眠期(1~2 月)に幹に予防剤を注入します。薬効期間の7年が経過したら再度注入します。
※事業主体:静岡市
監理・支援:研究所